人生の約束
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IT関連企業のCEOを務める中原祐馬は、根っからの仕事人間。ここ数日、3年前に決別した元共同経営者でかつての親友・塩谷航平からの着信があったが、電話にしかたなく応答すると、無言のまま途切れてしまった。胸騒ぎがした祐馬は、航平の故郷、新湊へと向かうことに。
祐馬が新湊に着くと、航平は既に亡くなっていた。余命わずかの航平は、3ヶ月前、十数年ぶりに帰郷し、資金と人手が不足し維持が困難になっていた曳山を最後にもう一度曳きたいと奔走していたという。鉄也の家には、航平の忘れ形見・瞳がいた。祐馬は、自分にできることがあれば、と話しかけると、物憂げな瞳が口を開いた。「西町から四十物町の曳山を取り返してくれますか?」