政治的立場は正反対であり互いに反目しながらも国と激しく対峙した二人の沖縄県知事がいた。1972年の本土復帰後、第4代知事の大田昌秀(おおた・まさひで 任期1990~98年)と第7代知事の翁長雄志(おなが・たけし 任期2014~18年)である。ともに県民から幅広い支持を得、保革にとらわれず県政を運営した。大田は、軍用地強制使用の代理署名拒否(1995)、一方の翁長は、辺野古埋め立て承認の取り消し(2015)によって国と法廷で争い、民主主義や地方自治のあり方、この国の矛盾を浮き彫りにした。大田と翁長、二人の「ティダ」(太陽の意。遥か昔の沖縄で首長=リーダーを表した言葉)は、知事として何を目指し、何と闘い、何に挫折し、そして何を成したのか。二人が相剋の果てにたどり着いたものとは何か。そこから見えるこの国の現在地とは―。
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太陽(ティダ)の運命
©2025映画「太陽の運命」製作委員会
2025年4月19日(土)公開