レコード会社に勤務する葛西泉とピアノ教室を営む泉の母・百合子は、過去のある「事件」をきっかけに、わだかまりを感じながら時を過ごしていた。そんな中、不可解な言動をするようになる百合子。不審に思った泉は百合子を病院に連れていき、そこで認知症だと診断される。その日から、泉は<記憶を失っていく母>と向き合うことになる―。
百合子の記憶がこぼれ落ちていくスピードは日に日に加速し、大好きだったピアノでさえも、うまく弾けなくなり、泉の妻・香織の名前も分からなくなっていった。それでも今までの親子としての時間を取り戻すかのように、泉は献身的に支えていく。
ある日、百合子の部屋で一冊のノートを見つけてしまう。それは、泉が知らなかった母の「秘密」、そして泉にとって忘れたくても忘れることのできない、「事件」の真相が綴られた日記だった…。
心の奥底にしまい込んでいた記憶を、徐々に蘇らせていく泉。一方、百合子は失われてゆく記憶の中で、「半分の花火が見たい…」と何度もつぶやくようになる。「半分の花火」とはなにか?なぜ百合子はそこまで「半分の花火」にこだわるのか。その言葉の「謎」が解けたとき、泉は母の本当の愛を知ることになる―。
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百花
(C)2022「百花」製作委員会
2022年9月9日(金)公開