『悪人』『怒り』で知られる吉田修一の傑作小説『愛に乱暴』が江口のりこ主演、森ガキ侑大監督で映画化!
チェコ共和国の首都プラハから車で90分ほどの距離にあるカルロヴィ・ヴァリで6月末から7月頭にかけて開催される第58回カルロヴィ・ヴァリ映画祭。出品作が本日発表され、メインコンペティション「クリスタル・グローブコンペティション部門」に日本から『愛に乱暴』が選出された。カルロヴィ・ヴァリ映画祭は、主要国際映画祭の中ではカンヌ、ロカルノと並び、ヴェネツィアに次ぐ長い歴史を持つ中・東欧最大規模の映画祭。最高賞であるクリスタル・グローブ受賞作には、ジャン=ピエール・ジュネの『アメリ』や巨匠ケン・ローチの『ケス』などがあり、そんな歴史ある映画際で『愛に乱暴』はワールドプレミアを迎えることとなる。(※なおコンペ作品の中からクリスタル・グローブ賞に選ばれた日本映画は、1958年に家城巳代治監督『異母兄弟』(57)が輝いて以来日本作品の受賞はしていない)
出品決定の連絡を受け、主演の江口のりこは「数ある映画の中から選んで頂けたことに感謝いたします。日本から遠く離れたチェコで、観客の皆様がどのような反応をなさるのか楽しみです」、森ガキ監督は「歴史ある映画祭のコンペで争うことは容易なことではないですが、世界と戦ってくれる作品になっている事は間違いないと自負しております。この映画が世界に羽ばたき、より多くの人の心の中で絶えず生きていくことを切に願っております」と喜びを語った。女性の心の深淵を覗きこむような本作が、歴史ある国際映画祭のコンペティションでどのような反応を得るのか――?
<監督&主演コメント>
◆森ガキ侑大(監督)
ようやくワールドプレミアとして『愛に乱暴』が世界の方々にお披露目できることを嬉しく思います。
そして、カルロヴィ・ヴァリ映画祭という歴史ある映画祭のコンペ部門に選んでもらえたことはとても光栄ですし、本当にこの映画が報われた気がします。この映画が世界に羽ばたき、より多くの人の心の中で絶えず生きていくことを切に願っております。映画と一緒に世界の旅ができることにも幸せを感じております。
◆江口のりこ(初瀬桃子・はせももこ役)
江口のりこです。この度は、歴史ある映画祭で『愛に乱暴』が上映されること、大変嬉しく思います。数ある映画の中から選んで頂けたことに感謝いたします。日本から遠く離れたチェコで、観客の皆様がどのような反応をなさるのか楽しみです。
そして、江口のりこ扮する主人公・桃子の一見穏やかだが心ざわつく日常を切り取った5点の場面写真を一挙解禁!
先に眠りについた夫の真守(小泉孝太郎)の手を切ない表情で触れる姿や、義母の照子(風吹ジュン)のごみ捨てを肩代わりする様子、日常の中でふと心に陰りが射す瞬間・台所で物思いにふける桃子や帰宅途中の浮かない表情の真守を切り取ったカット、そして女性(馬場ふみか)を挟んで一触即発の一幕まで、愛ある日常にひたひたと不穏が迫りくるシーンの数々となっている。
心乱される美しい妻に扮する江口のりこと、心は常にどこか違う場所にある夫の小泉孝太郎の新たな表情に注目だ。
2024年8月、全国ロードショー