2011年の『ヒミズ』から10年間、園子温監督のほとんどの作品の助監督を務め、園監督に師事してきた松尾大輔が満を持して長編映画監督デビュー。『偽りのないhappy end』の公開を前に、特報と場面写真が解禁となった。また、本作でW主演の鳴海唯と仲万美のコメントが届いた。
本作は、田舎で一人で暮らしていた妹が東京で自分と一緒に住み始めた途端に行方不明になってしまったエイミと、同じく妹が行方不明のヒヨリが、共に犯人を捜すミステリーをベースに、姉二人の心の揺れを丁寧に描く。

主演は、NHK朝の連続テレビ小説 「なつぞら」でドラマデビューし、CMを中心に活躍中の鳴海唯と、マドンナのバックダンサーとしてワールドツアーに約1年半同行し、舞台Rock Opera「R&J」ではヒロイン役を演じた仲万美。エイミの妹・ユウ役を、『由宇子の天秤』で注目を集める河合優実がミステリアスに演じる他、エイミが滋賀の湖で出会う少女・アカリ役に「青のSP~学校内警察・嶋田隆平~」の田畑志真、エイミの婚約者・タカシ役に『横須賀綺譚』の小林竜樹、風俗店の古株のボーイシンジ役に『SR サイタマノラッパー』シリーズの奥野瑛太、向井刑事役に『AWAKE』の川島潤哉、ヒヨリの妹が家庭教師をやっていた少女・アオイ役に本作が映画デビューとなる三島あよな、ユウの友達・マイ役に、「きれいのくに」の見上愛と、今後の更なる活躍が期待される面々が集結。アオイの母・ヨシエ役でベテランの馬渕英里何、風俗店の店長役で『ケンとカズ』のカトウシンスケが脇を固める。
■『偽りのないhappy end』特報
<エイミ役:鳴海唯コメント>
長編映画でW主演をやらせていただくのは初めてだったので本当に光栄でした。とても繊細な描写が多い作品なので、上手くできるだろうかと、不安もありましたが、必ず良い作品にしたい、という気持ちで臨みました。
エイミは当時の私の実年齢よりかなり年上だったので、妹のユウと接する時の話し方、会社の同僚との話し方を幼くならないように意識していました。
また、エイミは、携帯を持っていないという設定だったので、撮影の期間は携帯の電源を切って、実際に携帯がない生活を送ってみたり、エイミの過去や気持ちに少しでも寄り添えるよう心がけていました。
物語が進むにつれて、見ないように蓋をしていた、真実や過去の自分にどんどん飲み込まれていく、そんな登場人物の心の変化を、壮大な琵琶湖の映像美とともにぜひご覧いただきたいです。

<ヒヨリ役:仲万美コメント>
主演が決まった時、率直にとても嬉しかったですし、驚きでした。でもその反面、自分の武器であるダンスがないというのは少なからず不安はありました。ですが、「これは挑戦だ。勝負だ。」と感情が高ぶったのを今でも覚えています。
演じたヒヨリは、ずっとシリアスでしたので、実際に抱えたことのある辛い出来事などを思い出して重ねてみたり、周りにある好きな物をあえて排除し、寂しい気分になる音楽を四六時中聴きました。普段からよく笑う私なので、私生活から意識することを心掛け、私の実の姉をヒヨリに置き換えたりと、心情を考えたりもしました。
ごく普通の女の子達がどんどん壊れていく姿は、悲しかったり、儚かったり、狂気的だったり、、、。それぞれ違う姿を見て頂きたいです。“フェイクのようなリアル”を感じることが出来ると思います。



12月17日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開